アメリカ「元慰安婦女性ハグは単なるジェスチャー」、トランプ氏は女性がそもそも誰なのかも知らず 韓国は日本の「独島エビ」反発を予想だにせず

 

アメリカのナッパー駐韓代理大使は10日までに、トランプ大統領訪韓中の晩餐会で、韓国大統領府が招待した元慰安婦女性を抱擁したことについて「単なる人間的なジェスチャーで、政治的な観点から見たくはない」と述べました。

文在寅政権が歓待の場に「紛争の種」を持ち込んだことへの当惑もにじむところですが、トランプ大統領は当時、周囲に通訳がいなかったため、女性が何者なのか全く知らなかった可能性も指摘されています。

また、竹島周辺で取られた「独島エビ」の料理が提供された事については「ノーコメント」としており、トランプ大統領も「おいしい食事だった」と述べるにとどめていました。

 

韓国外務省の林聖男(イム・ソンナム)第1次官は、国会での答弁で「首脳訪韓時のメニューや儀典関連の事項は儀典関連の部署が検討する」と強調し、外務省の政策担当部署は関与しなかったと指摘し、日本側の反発を念頭に「こうした話題の対象になるとは予想しなかった」と述べ、外交面での影響を考慮しなかったとも明らかにしました。

韓国内ではトランプ大統領との晩餐会に「独島エビ」を提供したことや元慰安婦の女性を招待したことについて、日韓の立場が対立する問題にアメリカの大統領を利用したと見えることから、アメリカ側の受け止めを心配する声も出ています。

晩餐会後には、トランプ大統領を批判するデモ隊が道路に物を投げつけたりとした騒ぎを警察が止められず、トランプ大統領を乗せた車は経路を変えてホテルに戻った事も明らかになっています。